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住み慣れた地域とは?
忘年会シーズンですね。kinsanは今月すでに4つ忘年会をこなしました。今週末も・・・さて、前回に続き『地域』関係です。
ズバリ『住み慣れた地域』ってなんでしょうか?
言葉をそのまま解釈すると、生活してきた土地?故郷?生まれ育った土地?といったニュアンスなんですが。。。
まずこの『住み慣れた地域』という言葉が広まった背景としては2006年の介護保険法改正の『地域密着型サービス』の成立が大きいと思います。
おさらいですが、地域密着型サービスは、認知症や独居高齢者の増加などをふまえて、介護保険法の改正により新たに創設されたサービスです。
介護が必要になっても、お年寄りが“住み慣れた地域で”暮らし、近くで介護サービスを受けることができるようにというのが、地域密着型サービスの創設理由として挙げられます。
そして具体的サービスとして下記のようなサービスが地域密着型サービスとして位置付けられました。
・夜間対応型訪問介護
・認知症対応型通所介護
・小規模多機能型居宅介護
・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
・地域密着型の施設(少人数の有料老人ホームや特養等)入所者への介護
はい。
こんな感じで、お年寄りが『住み慣れた地域』で暮らすことが良い介護として打ち出されたわけです。
この法改正のもともとの趣旨は良かったんだと思います。
在宅生活が難しい、施設に入るとしても、それまでの生活と切り離された利用者はリロケーション(環境変化による)ダメージを受けたり、認知症状が進んだりという弊害が生まれ、それを少しでも軽減し、その人が歩んできた暮らしに近いものを継続するための新サービス創設だったんだと思います。
ま、介護保険財政の増大を削減しようとした策であるという裏の意図も見え隠れしますが(笑)
しかし、民間企業はじめ、各方面でこの聞こえの良い『住み慣れた地域』が独り歩きして、いかにも【地域の中にある】→【住宅街にある】→【商店や学校が近くにある】などという、ニュアンスに変わってきているものもよく見かけるようになりました。
そういった施設に入っている人たちはその土地ではない人も多いわけです。
結局、ハードの立地のみが“地域的”である、ということが住み慣れた地域の条件として解釈されてしまったわけです。
それまでの施設条件としては、山奥、人里離れた、姥捨て山、隔離施設というイメージが一般にはあったので、住宅街にあることはとても“地域的で現代的”というイメージが普及しやすかったのでしょう。
『住み慣れた地域』と同時に『地域に開かれた』という言葉もよくつかわれますが、同じようなニュアンスです。ハードの立地的、または地域との交流イベントや催しがある。。。ということで『地域』という言葉を乱用している気がします。
私の主観が強いので、何とも言えませんが、たとえ立地的に地域密着であったとしても、閉鎖的でその施設内だけで生活が完結してしまっていては、山奥の施設と何ら変わりないのではないでしょうか?
本当に住み慣れた地域で地域に開かれた介護であれば、私は『地域に出ていける』『地域での関係性が持てる』ことが絶対の条件だと思います。
地域というのは確かにその人が暮らした土台となる様々なものの基盤です。その人はその地域で暮らし、生活を築き、様々な関係性を築いていったのです。
それは、その人と、社会とがつながることです。家族の次の社会の最少単位は『地域』です。範囲も明確ではないですが、おそらく町内会〜駅でいえば2、3分の範囲が地域と呼べるかもしれません。
どんな状態になっても、どこに住んでも、その人が築いてきた生活の基盤である地域に『出ていけること』そこの人やモノと『関係性が持てる』ことが地域で暮らし続ける=『住み慣れた地域』で暮らすことではないでしょうか?
これはもちろん在宅生活にも言えます。在宅介護だからといって地域とつながっているとは限りません。寝たきりで外出もできない人は山奥の隔離施設にいるのと変わりません。
在宅でも地域に出て行って、人やモノと交流し関係性を持つことが地域における在宅生活の必要条件です。
また、呼び寄せ老人に関して言えば、新たな地域で生きていくためには実際に出て行って新しい地域での関係性を持たなくてはいけないのです。
話は少し飛びますが、このように地域と人との関係を土台にすると、デイサービスで外出が安易に禁止されるというのは地域における介護を阻害していると思います。
デイ以外に外出の機会がない人は、デイに来るだけで地域に出たとは言えません。自宅とデイだけで完結している生活は地域が抜けています。地域に実際に出て行って、経済交流や人的交流をすること、それまでの生活を継続することで、初めて地域という社会参加ができるわけです。そしてそれが心身機能の一番の刺激となり、行政が好きな介護予防ができるのです。
地域密着型サービスの具体例が施設系サービス中心であったため、地域密着型サービスがそのまま『住み慣れた地域』のサービスにすり替わってしまったと思います。
『地域』という言葉は聞こえが良いから使うのではなく、使うのであれば『地域に出ていける』『地域と関係性を持てる』という介護を実践しなくてはなりません。
そんな本当の意味での地域密着介護を展開したいですね。
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Category 用語の意味を考える
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