介護の4時代〜前編〜

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介護の4時代〜前編〜

2009年5月5日

当ブログは介護の専門性新提案と銘打ってるので、新提案された先の介護を知るために、まず現在の介護と今までの介護というものを考えていくことは大事なことだと思います。


ということで、大学の偉い先生だと『介護福祉史学』などという小難しい名前になりそうですが、今日は『kinsan的介護の歴史』をお届けします!

試験問題で出るような19○○年に「なんとかプラン」が施行された・・・とかいう歴史というよりも、業界的流れの変遷として書いてみたいと思います。
言うまでもなく私の独断と偏見がたっぷりですのでご了承ください!




さて、私は日本の介護の歴史は四つの時代に分けられると考えています。


第1時代
『措置の時代』


戦後から20世紀末に至るまでの長い時代です。

『介護』という認識が国民に浸透していなかった頃です。まだまだ家族介護、女性による介護が主流でした。

私が幼い頃に母とボランティアで行った老人ホーム(今の特養)ですと次のようなものがたくさん見られました。


回廊式施設
布オムツ
介護ツナギ
縛られている人(マジです)


まだまだ『介護』とは何か、とか老人の人権等への関心が乏しかった時代と考えています。単なる土地持ちの人が姥捨山という名の老人ホームを作って甘い蜜を吸ってたなんて話しもたくさんあります。

腐敗が進んでたところは極限まで進んで、お年寄りたちは亡くなったそうです。

※この時代は私が1番知らない時代ですので、聞いた話や書籍、幼少期の記憶などから書いてます。もちろん、当時にあっても高い意識で介護に従事していた方々がいらっしゃったはずですので、全てが悪かった、当時の介護職が劣悪だったなどというニュアンスは含んでおりません。




第2時代
『サービス業時代』


介護保険制度が開始され、聖域と呼ばれたこの業界に民活導入が始まった時代です。

それまでの閉鎖的で暗いイメージの業界が、不況の日本経済も後押しして、次世代の新産業ともてはやされました。


当時、稼ぐ介護職は月手取りで30万円以上の人も珍しくなかったと聞きます。
まさに世間の注目を集めた華やかな時代でした。


介護の受け手に対して消費者、権利者、顧客意識が芽生え、市場原理に基づいた質の高いサービスの競争が起きました。

ホスピタリティー、接遇、マナー、顧客満足などが叫ばれ、福祉ではなくサービス業としての認識が広がりました。

この当時は圧倒的に業界の関連企業に有利であり、社会福祉法人等はそれまでの生温い体質が槍玉にあげられていました。


まさに業界にコペルニクス的大転換がおとずれたのです。



第3時代
『生活視点の時代』


いわゆるコムスンショック後から現在までの進行系の時代です。

業界最大手と呼ばれた大企業が人員水増し、不当請求などで指定取り消しを受けました。

当時、国民生活に直結する介護や福祉に民活導入をしたことや株式会社系が槍玉にあげられましたが、その世論は短絡的で誤っていると思います。

コムスンショックの直接的原因は法人によるコンプライアンス(法令遵守)違反です。最低限のルールを守らなかったことです。

しかし、この背景には介護保険の報酬改定による業界の人為的な冷え込みなどがあります。制度を軌道に乗せるため、早急に介護の供給を増やさなけらばいけないという量を重視した行政側にも一定の否はあります。


供給“量”からまさに“質”への転換が図られたと頃言って良いでしょう。


この事件以降でとても懸念すべき事柄があります。



それは異常なまでのコンプライアンスです。



コンプライアンスを重視することは言うまでもないのですが、地域の実情や自治体の裁量を手放して、画一的に現場を規制したり制限する行政の立場が目立っている気がします。

確かに、行政側に立てば、地元で不当な事業をしている事業者を放置することはできませんし、そのようなものを監視する責任があります。しかしながら、現場のサービスを利用する利用者さんたちのよりよく生きるや、事業者の活動を極端に制限することには疑問符です。

法令の解釈も自治体によってかなりの差が生じていることは一見良いことですが、ただ単に厳しく規制しているだけの差では何の地域性も見られません。



また、事業者側もコンプライアンスに異常な警戒心を持ち、監査や指導への恐怖とも取れるべき態度は改めなければいけません。最低限のルールは遵守した上で、本当に大切な利用者さんのための事業継続のため、また開発発展のため、現場サイドから地域行政と協働していく態度、提案、を行っていくことが大事です。

自治体の担当者も意外と無責任だったり、知識が乏しい人がいました。中央省からの通達をそのまま厳格に解釈して現場に押し付けている自治体担当者に対して、毅然とした態度と、柔和な地域ネットワークの仲間としての態度が必要です。


より地域に根差した利用者サイドに立った介護事業の礎のために公私が協同することを大事にしたいです。




ちょっと、長くなってきたので、第3時代の後半と、第4時代については次回にしたいと思います。終わりは歴史とは少しズレてしまいましたが、普段あまり業界分析や制度批判などの記事は書かないので、たまにはということで大目に見てください。
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この記事へのコメント
個々の施設に確固たるビジョンがなければ、
行政からのその時々の「押し付け」が、そのまま施設の方向性になってしまいますね。

ビジョンさえ定まっていれば、
いちいち行政のアクションに一喜一憂することもなく
わが道をまっすぐと歩くことが出来ます。

ただし、そのビジョンがあまりに世間の価値観や公共性からかけ離れていると
コムスンのようになってしまいます。

行政も含め多くの人々が共感できるビジョン。
それでいて、新しく画期的でオリジナリティー溢れるビジョン。
そういうビジョンを持つことが出来れば最強ですね。

以上、無理やりマニア学科のテーマに結び付けちゃいました。
Posted by 元気の子 at 2009年05月05日 09:19
元気の子さんコメントありがとうございます!

ディズニーのビジョンは有名ですよね!

しかし、このビジョン、生み出すことも大変なら、浸透させることも、維持することも難しい代物です。ましてや、綺麗事を掲げているだけのビジョンではまさに砂上の楼閣ですね。

ビジョンとともにそれを具体化する行動指針なども考えていかなければならないですね。

マニア学科との結びつき嬉しいです。このブログはさしずめ介護のオタク学科といったところでしょうか(笑)
Posted by kinsan at 2009年05月05日 22:00
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