どうしてレクに参加しないか?

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どうしてレクに参加しないか?

2009年10月3日


私たちのデイサービスの特徴の一つは『担当制』をとっていることです。


利用者定員は15人でスタッフは四人です。
その日の利用者さん個々の様子、状態、希望、周りとの関係性、最近の特記事項、変化、家族関係、家庭状態等を総合的に考えて1〜5人程にスタッフ一人の割合で担当につきます。


そして利用者さんたちのご希望と支援計画に基づきながら午前の“活動”を展開していきます。そして午後は午前の様子を踏まえて再度担当を組み直します。

その間に入浴もあります。

担当制ではありますが、自分の担当やセクショナリズムにこだわらず、臨機応変して利用者さんたちの希望に沿った活動展開をしていきます。


言葉にすると“担当制”という一言なのですが、この観察とニーズと周囲の他者や本人を総合的に考えながらご本人の希望と目標を満たす活動を展開していくには、かなりの力量がスタッフ一人一人に求められます。
開設10年を過ぎましたがずっとこの方法での個別介護を実践してまいりました。


私も初めは戸惑いだらけで失敗ばかりでした。今も失敗の連続ですが。。。


まぁホッとスペース中原デイサービスの方法論はいずれ。


前置きが長いですね。


今日はそんなホッとスペース中原の介護に慣れたスタッフからの違和感発言から個別介護について見ていきたいと思います。


先日ボランティアさんによる演奏会があり、利用者さん全員が参加されました。

一応のお誘いに皆さん全員が応じられたので全員参加になりました。


演奏会はとても盛り上がり、みなさん楽しんだ様子でした。


しかし、私もスタッフも一部の男性利用者さんたちと一人の女性利用者さんの様子が気になりました。

一言でいうと、心底楽しまれていなかったように見えたのです。


スタッフの言葉を借りると……

「Aさん、Bさん、Cさん、Dさんにとっては適した活動ではなかったですね。彼らにはもっと良い活動時間を提供できたはずです。全員参加の演奏会に私たちスタッフが安易に頼ったことが原因ですね」


とのこと。


まさにその通りだと私も思いました。

端から見ると、ボランティアさんの演奏に合わせてお年寄りがみんなで笑顔で楽しそうに活動されているのですが、その場にいた利用者さん一人ひとりに最高の活動時間を提供できたかといえばそうではないのです。


本人が演奏会に参加されると意志表明されたこともよくよく考えると周りに流されたり、よく理解されないまま促されてしまったというのが本音かもしれません。

その見極めをしっかりしなかったのは私たち介護職の怠慢でした。



しかしながら、全員参加というものにも効果や普段見られない利用者さんを引き出す力があります。グループダイナミックスを意図的にもたらすツールとして全員参加の活動も大切です。


大切なことは私たち介護職が安易な方向に流されず、本当に利用者さんたちのためになっている活動かを真摯に考えて介護を展開していくことですね。



よくレクリエーション活動に参加されない方、拒否される方がいるという声を聞きます。

それはその人の希望や嗜好、周囲の関係性等を考えずにこれをやりましょうとあらかじめ決まっているからです。誰だって“やらされる”感じが強いものには体が動かないですよね。

また、いくら多様な趣味活動の選択肢があったとしても、それをやることの“動機、目的、目標、価値”をご本人が見いだせなければやはり体は動かないものですよね。
もちろん、最初からそれらを見いだせている方は少ないです。そこをいかに持っていただけるようにアプローチするかが介護職の力です。


大人数、人手不足、そのような状況の中でマンネリ化しないようにレクリエーションの内容に頭を悩ませることも痛いほどわかります。
しかし、何をやるかではなく、何故やるか?そしてどうなりたいか、なってほしいか?というところから出発するような視点の転換がなければ、おそらく、どんなにレクリエーションのネタを仕入れても現状は変わらないでしょう。


色々と考えて提供した活動よりも、ご本人たちが主体的に始めた活動のほうが続きますし積極的です。
また、ご本人のニーズに即した活動であれば、何回やっても盛り上がります。「またこれか〜」と言いながらとても楽しんでいます。色々なご本人の個性が引き出され、そしてまた関係性が深まっていきます。


今介護現場におけるレクリエーション活動は色々なフレーバーや新作を次々消費者に提供するカップラーメンやアイス、お菓子みたいになっていますね。常に飽きさせないように新しいもので関心を高めようとするのです。

しかし実は、私たちのニーズを一番満たしてくれる定番商品ならば何年経っても食べたいものかもしれません。(日清カップヌードルとか、明治スーパーカップバニラとか、ポテトチップスのりしおとか・・・)
レクリエーション活動もその人のピンポイントのニーズを満たすものであればマンネリもおおいに結構かもしれませんよ。



全体ではなく、個にフォーカスを絞った時に、初めて個別介護の道が開かれ、そこからご本人らしさ、尊厳、生きがいといったものが生まれます。最初から全体を盛り上げようとするのは実は一番大変です。個が元気になって初めて全体が元気になるのです。

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この記事へのコメント
毎度すみません。コメントよろしいでしょうか?
私も常日頃からレクリエーション活動については頭を悩ませています。kinsan様が仰るとおり、援助者・企画者の両者に言えることですが、重要なことは、レクに対してどのような認識をもって参画するか(対象者と寄り添うのか)だと思っています。欲を言えば、目的の本質を見極め、そこに多面的なスポットを当てて考えてみる。いわば視点力が必要だとも思います。私たち介護職に、集団の中の個を捉える力がなければ、集団レクは「援助者主体」もしくは「意味を持たない」時間を押し付ける方向へ暴走しかねませんものね。
ちなみに、個人的にはポテトチップス「うす塩」派です!
Posted by ケアマン at 2009年10月03日 22:01
ケアマンさんコメントありがとうございます!

さて、集団レクって何ですると思いますか?

それは個ではなく集団でやることに意味があるからですよね。集団の中の個に何かしらの好影響があるからです。

しかし、介護業界の集団レクというのは、人がいない、利用者数が多いので、いっぺんに“飽きさせない”ために行うという目的になっているんですね。

レクリエーション活動の意義というか、それ以前に介護が何故行われているか?介護の専門性についての前提がしっかりしていればこのような間違いにたどり着かないはずだと思うのです。

レクリエーション活動は楽しませる目的ではなく、利用者さんのより良い生きるを支援するためのツールなのです。目指す方向を間違えると目の前のことからつまずいてしまいますよね。

今後も介護の専門性をちゃんと説明できるように頑張っていますので、よろしくお願いします。

“様”はつけないでくださいね♪一緒に介護業界を良くしていきたいと思う同志ですから。時々でも良いので、ガチンコ反論コメントとかも嬉しかったりします!!私も至らない点、未熟な点等たくさんあります。どんどんご指摘よろしくお願いいたします。
Posted by kinsan at 2009年10月04日 08:29
いつも丁寧なお返事を有難うございます。
あ、それから、ご好意に甘えまして今後はkinsanと呼ばせていただきますね!
ガチンコ反論ですか・・・未熟者の私では役不足かもです。しかしながら、kinsanが提案される記事内容は、凝り固まった私の脳ミソに良い刺激となっておりますし、勉強にもなります。反論ではなく、思ったことや考えたことなど、感想程度にしかなりませんが、可能な限りコメントさせていただければ幸いです。
私も細々とですが、モチベーションだけは高く頑張ってまいりますよ♪
Posted by ケアマン at 2009年10月04日 17:32
ケアマンさんコメントありがとうございます。

恐縮です。未熟者といったら私だってそうです。日々勉強です。今後もよろしくお願いいたします。
Posted by kinsan at 2009年10月05日 07:51


利用者 武ちゃん視線

*利用者さんのケアプランを立てているケアマネさんより その利用者さんを毎日見てるのがご家族で 週何回か接しているのはデイスタッフだ 現状 現場を見る機会も少なく
利用者さん本人を一番把握してないのもケアマネさんだとも思う

ケアプラン、、、利用者さんを 現状 現場を把握してる人が大いに関わるべきに僕は思う

*利用者の楽しさの追求だけでなく、利用者が役目 役わりを感じれ 
喜びを感じられる事も大切な事だと思う

*水は体も心も潤す
 
*介護職の先頭に来る言葉は「利用者さん」
国会の先頭に来る言葉は「国民」
お医者さんの先頭に来る言葉は「患者さん」
サービス業の先頭に来る言葉は「お客様の笑顔」
家族の先頭に来る言葉は「愛」なのだと思う

先頭に来る言葉は 人間関係やささいな問題で見失いがちなものだとも思う



Posted by 武ちゃん at 2009年10月07日 07:27
武ちゃんさんこめんとありがとうございます。

短いポエムのような文章の中に大切なことがたくさんつまっていますね。

ケアマネさんはただでさえ利用者さん個人と関わる機会も少なく、情報量も現場介護職に比べてとても少ないです。そのことを自覚できている人、できていない人、それぞれいますね。

もちろん、介護職もそうです。

人は自分の置かれている立場、できることを自覚し、そしてできないことは人を頼る。

それができる人は実は少ないものです。人は弱いですからね。

安易な方、楽な方、安定する方に流れるのです。もちろん私だってそうです。

そんな中にあって、自分の介護職としての強い意識を持ち続けていられるかが真の援助職の資質なんだと思います。そうありたいと思います。

ありがとうございます。
Posted by kinsan at 2009年10月07日 20:49
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