ただ寄り添いに行きたかった@

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ただ寄り添いに行きたかった@

2009年11月5日


介護の仕事をしているとボランティアとかを積極的にやっているというイメージを一般の人に持たれているということを最近知りました。

でも、私は自発的なボランティアというのはほとんどしたことがありません。幼い頃に母親に老人ホームのおむつたたみや清掃ボランティアに連れて行かれたくらいです。

ボランティアは福祉だけではないですが、仕事で介護をやっているのですから、わざわざやりたいとも思いませんでした。他にもやりたいことありますし。。。



しかし、先日初めて自発的にボランティアへ行きました。



と言ってもうちのデイを利用されている方のお宅に行くもので、一般的なカテゴリで言うと傾聴ボランティアでしょうか。



80代後半のHさん女性。要支援1で市営住宅に独居です。

両親ではなく祖父母に育てられ、自分のことは自分でする!と厳しくしつけられ、自分を律すること、他人に迷惑をかけないことを大切にされて生きてこられました。

安易に手を貸そうとすると

「自分でやるから余計なことはしないでちょうだい」
「お願いすることはお願いします。それ以外は手を出さないでちょうだい」

とピシャリ。


Hさんは御夫婦仲も円満とはいえず、しかし冷え切ったともいえず、淡々と過ごしてきたそうです。ですから、本人曰く

「旦那が死んでからが私の青春時代よ」

ということです。70代にお友達と世界中を旅行し、やりたいことをやり、食べたい物を食べ、楽しむだけ楽しんだと言います。
子供たちに迷惑をかけまいとお墓のを整理し自治体に返還し、自分の遺影写真や葬儀の用意など全て片付けています。

そしていつもこうおっしゃっています。


「私はやることは全部やったし、この世に何も未練はないの。もういつお迎えが来ても大丈夫なように準備も全部終わったの。だから何かあったらキレイにハイさようならよ♪」




そんなHさん。。。


悪性腫瘍が見つかりました。かなり緊急度が高く、手術をされることになりました。

「死ぬのは別にいいんだけどね。腫瘍の場所が悪くて、このままだとかなり痛くて苦痛を伴うらしいのよね。痛いのはゴメンだからね。手術は受けるわ。でも他に転移が見つかったらアウトね(笑)」

そういって手で首をはねるジェスチャーをされるのでした。



Hさんのことを知って、私はすぐにHさんのお宅に行きたい!と思ったのです。

何故でしょう?

今までもターミナル期の方や人生の最期を迎える方はいらっしゃったのに、わざわざ傾聴ボランティアとして行きたい、通い続けたい!と思ったのです。



Hさんと最期まで寄り添いたい。Hさんの生きることと死ぬことと共にいたい!



ただ直感的にそう思いました。



人がその人らしい自立した日常生活を送るために必要な柱がいくつかあります。

今現在私が考えるその柱は

『豊かな人間関係(関係性)』
『自分らしいBe・Do役割(役割)』
『楽しみ、期待(将来)』
『自己選択自己決定(自律性)』
『心身の健康状態』


の5つです。

Hさんはその中でも自律性の柱が特に強く、彼女の生きる意味を支えています。
自分のことを自分で決め、自分で行い、自分で動かしてきた人生です。最期までその自律性が彼女を支えていることは間違いありません。

その柱が『死』というものを目の前にどれだけ揺らぐのだろうか?そんなことを直感的に思ったのです。

しかし、Hさんは決してその“揺らぎ”を見せようとはしないでしょう。

だからこそ、その“揺らぎ”の奥にある本当のHさんの魂の痛みに触れること、その痛みを一緒に分かち合うことをしたい!と思ったのかもしれません。
その痛みがなければ無いに越したことはありません。でも、あるはずだと思ったのです。それはデイで週一回の時間ではダメです。だから傾聴ボランティアなのです。



今こうして記事を書いてみると「なるほど、自分はだからHさんのところへ行きたいと思ったんだなぁ」と整理できました。

実際は、直感的に「行きたい!」とだけ思って、アポを取り、1回目の訪問へ行ってきました。



まさか、自分が傾聴ボランティアをしたいなんて思い、自発的に行くようになるとは思いませんでした。。。

人は人によって変わるものですね。。。


今後、不定期ですが、Hさんの傾聴ボランティア記事を書いていきたいと思います。

続きはコチラです。『ただ寄添いに行きたかったA』
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