介護ロボットも仕方ないでしょ

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介護ロボットも仕方ないでしょ

2009年11月10日


たまには現場以外のお話を。。。
今日は介護業界のテクノロジー化について記事を書いてみます。


介護をロボットにさせる、ロボットスーツを着て介助をする。。。
認知症の人とコミュニケーションを取ってくれる愛らしい子供のロボット。。。
現場の人間からすると冗談ともとれる話しがもはや笑えなくなってきているでしょう。

たまにメディアで派手に取り上げられるこうした話題。

「介護をわかってない!」

と憤慨される人もいますね。しかし、一向にそのテクノロジーの進化は止まりませんね。むしろ、「へぇ〜、ここまでできるようになったんだぁ」とたまに感心します。


ロボットのように介護に関する直接的なテクノロジーだけではなく、もう少しソフトな面でのテクノロジー化も進んでいます。


例えば記録、健康管理。


介護業界の繁雑な業務として記録があります。監査対策としてその業務に追われている事業所も多いのでは?監査は介護そのものではなく、その記録だけで判断しますね。仕方ないですが。単純に監査前に一夜漬けで整えたような記録も。。。

しかし、この記録のシステム化によって業務をしっかりするだけでなく、利用者さんの状態把握を的確に行うことによって、介護の専門性を担保しようとされている人たちもいます。


例えば、施設において、一介護職がニンテンドーDSのケア記録ソフトによって記録、情報共有したり。
携帯電話で利用者さんの状態を逐一記録し、サーバーに送信、データベース化して関係機関の主治医等とリアルタイムで情報共有したり。
施設内で利用者にバーコードタグを付けて、バイタルその他、24時間健康管理できる等です。


いかがでしょう?


「効率性重視すぎて人間味がない!」
「人を管理的に扱っている。介護ではない!」
「必要ない!!」


と、一蹴される方々も多そうですね。

まぁ、私も素直に全てを受け入れられるものばかりではありませんが……



しかし、このようなテクノロジーが、介護業界に導入されようとしている、もしくは既に導入されてるのです。



何故こんなに現場の感覚と乖離したテクノロジー化が進んでいるのでしょうか?


私は単に産業界のマーケティング力不足が原因ではないと思います。
むしろ、産業界は介護業界に記録の繁雑さ、人手不足、介護職の身体的負担、状態把握と共有の未成熟、専門性の未確立等私たち介護職から発信されるニーズに対して、なんとかしたい!という供給の念から尽力しているのではないでしょうか?

つまり、一見私たちがあり得ないと思うような介護業界のテクノロジー化は私達介護業界自身が潜在的に求めているニーズに対すると世間の結果だと思うのです。



産業界からすると、3Kで困っている介護職の人たちがいる。自分たちに何かできることはないか?そうだ、介護のテクノロジー化を進めて、少しでも彼らの助けになろう!・・・そう思うのではないでしょうか?

介護職は3Kと言われ、低待遇、重労働等と敬遠され、かわいそうな人達、滅私奉公で「偉い人達」と思われています。

私たちはいつの間にかそういう世間の「介護は大変なのに偉いね!」というイメージを拠り所にしてしまっているのではないでしょうか?

大変な業界で、大変な状況の中、頑張ってるんです!人手がいなくてやりたい介護ができないんです!記録作業に追われて本来の業務ができないんです!関係機関となかなか連携がとれないから単独で進めちゃってます!



大変だと思われているから、大変だと言っていいんだ!



思ってはいなくても介護業界は自他共に大変だというイメージが蔓延しています。


これが何を引き起こすかと言うと、大変な業界というコンフォートゾーン(人が落ち着いていられる位置、無意識の安定状態)から抜け出さなくなることです。

つまり、大変な状態のまま大変でいることを自分たち介護の宿命だと決めて安定することで、それを打ち破ったり改善していこうとする内発的な力が湧いてこないのです。



まるで、大病を患い、もう何もできないから放っておいて欲しい!でも大変な自分は分かってほしいから人に八つ当たりしたり愚痴を繰り返してしまうというような利用者さんの心理状態みたいですね。
だから、介護職(産業界)が、あなた(介護業界は)大変そうだから介助しましょう(ロボットを作りましょう)。変わりに買い物行きますよ(効率的な記録システムを作りましょう)。。。と。
主体性を引き出すことが無く、目に見える大変さに対して手を出して助けるというアプローチですね。


何度も言いますが、大変な自分、かわいそうな自分(介護業界)でいることで安定していられるようになってしまうのではないかと思うのです。悲劇のヒロインです。


産業界のアプローチは決して間違っていないと思います。間違っているとしたら、私たち介護業界から、本当に私たちが理想とする介護を提示できないこと。それを実現する補助的役割としてどんなテクノロジー化が必要かを明確に希望できていないことです。


目指すべき理想の介護を補助するテクノロジーを私たちは求めていない、と世間からは思われています。
私たちが求めていると思われているのは、日々繰り返される問題、課題をどうにかしたいという目先の問題解決のためのテクノロジーです。

私たちは後者を求めていると思われていると思いますよ。だから、産業界は素直にそれに応えるテクノロジーを開発しているのです。だから、介護業界は「え!?」と思うのです。自分たちが見えていない。どう見られているか見えていない。。。


あらゆる業界においてテクノロジー化は必要です。それを拒み続けるような保守的な状態では良いものは生まれません。しかし、何故テクノロジー化が必要なのか、テクノロジー化を図って私たちが目指すものは何なのかが無ければ、テクノロジーは単なるゴシップで終わるでしょう。



携帯電話による記録というテクノロジー化を進めている方が私にこうおっしゃっていました。


「私たちの進めているシステムは既に実用化できるまでになっているんです。しかし、実際の現場に持ち込むまでには最後の壁がどうしても乗り越えられないんです。何故だと思いますか?」

私『そのシステムの本当の意味が現場に伝わらないのではないですか?』

「そうなんです!その効率的記録システムによって記録の煩雑さや曖昧さが解消され、他機関との連携も強化されます。しかし、それを使う現場のケアワーカーさんたちが何故その記録をするかが分からないんです。結局、今度は携帯に記録することが仕事だと思ってしまうようになるんです。違いますよね!・・・ハァ、ここが最後の難関ですよ(苦笑)」


産業界の方にこんな風に言われる介護業界って恥ずかしくないでしょうか・・・


今のままの私たちなら、介護ロボットを導入するといわれても仕方ないですよね。
ロボットでもできるレベルの仕事しかしていないと思われてしまいます。
人間である私たちが、考え、主体となって、テクノロジーを駆使して理想を目指さなければ。。。


テクノロジーは使えるものならドンドン導入しましょうよ!!

でも、そのテクノロジーを使う私たち介護職がその意義を見出さなければ全く意味をなしません。テクノロジーは記録を楽にする等の目先の課題解決が目的ではなく、介護を受ける人のより良い人生を支えるという目的を達成するための手段なのです!!

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この記事へのコメント
こんばんわ。

その、携帯関係の方のお言葉。

ホントに情けない・・・・。でも、現状でそんなシステムを導入されたら、杞憂でなく現実になるでしょうね。全部とはいいませんが。

kinsanに全く同意です。
Posted by gitanist at 2009年11月11日 00:49
gitanistさんコメントありがとうございます。

他に、施設においてバーコードタグで利用者さんの状態把握を24時間リアルタイムで自動化しようとされている方ともお話しました。

私はその方の情熱がすごかったので、それとなく「介護業界ではなかなか素直に受け入れられないかもしれませんね」とお伝えしたところこう返されました。

「でも、人手がいないんですよね。事務作業が労働環境を圧迫していてケア自体がおざなりになると聞いています。それにその方の状態把握が常にできることは健康を守るケアの人たちの役目ですよね。システムは最初は抵抗があるかもしれませんが、導入すればきっと現場の方々の負の解消になりますよ」

・・・・・普通の方はやはり介護のことをそう思っているんだなぁと感じた瞬間でした。
Posted by kinsan at 2009年11月11日 05:20
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