人材が育たない土壌

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人材が育たない土壌

2010年3月12日


介護福祉士養成校の先生方と『実習生を受け入れる施設の対応』についてお話する機会があった。
施設側の受け入れ体制のお粗末さ、後進を育成するという使命感の無さに呆れるという。しかも、一つや二つではなく、多くの施設がそのような現状だというから驚きだ。



例を挙げればキリがない。

何も説明無しにいきなり食事介助をさせられ、利用者がむせこみ、恐怖を感じたり、介助が出来ないことで怒られたりする。

実習生の技術が低いということで施設から養成校へクレームがあるという。
「オムツ交換もできないんですか!?ちゃんと学校で教えておいてください」と。

最悪なのは「介護は大変だからやめた方がいいよ」と言われたり、厄介者として無視された実習生がいたということだ。


私の職場にも実習生がよく来るが、他の実習先での体験を「ただ慌ただしく時間が過ぎていった。職員さんは大変そうだった」と言う方がほとんどだ。



この業界は人が少ないと言いながら、志を持つ後進を“養成校と現場が一緒に育てている”という感覚が乏しいようだ。
実習生をお荷物か、単なる人手くらいにしか考えていない。
そういう現場に限って、卒業時期になると養成校に求人へ行くのだから本末転倒もいいところだ。



さて、このような現状には二つの原因が考えられる。


一つは『実習生を現場と養成校が共に育てるという意識の欠如』だ。

経営者レベルと現場レベルで、この意識が共有されていない場合は悲惨だ。
実習指導員の養成が急がれているが、経営者層や指導員だけでなく、実習生の近くで一番介護を見せる現場職員への意識改革は必須だろう。



二つ目は『現場の“介護”が違う』のである。

実習生を一生懸命育てようという意識を持つ介護職もいる。しかし、現場介護職が一生懸命教えようとしていることがそもそも利用者のQOL(生命、生活、人生の質)を支える“介護”ではなく、オムツ交換や食事介助をするだけの“業務”なのだとしたら、後進を育てる以前の問題だ。

もちろん、その問題に気付いているからこそ悩みもがいている個人の現場介護職がいることもわかる。しかし、それが施設や法人全体に広がっているからこそこのような現状があるのではないだろうか。


よく「介護を志す人に介護の魅力を伝える」と言うが、今まさに現場にいる介護職が、介護の本質と魅力を感じられなければ、この現状は打破できないだろう。


介護人材が育てられないという土壌は思いの外根が深い。

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この記事へのコメント
>よく「介護を志す人に介護の魅力を伝える」と言うが、今まさに現場にいる介護職が、介護の本質と魅力を感じられなければ、この現状は打破できないだろう。

いやぁ〜いいこと言いますねぇ。
Posted by 元気の子 at 2010年03月12日 12:13
プロになりたいなら、仕事(作業ではなく)は厳しいものと覚悟してほしい。

でも、知れば知るほど面白くなる。

一方、そういう現場にするのは私たち現役ですね。


いくらでも話せるぞ。この仕事の面白さ。学生諸君。こいよ!まっているぞ!!


あと、先生方、信念もって教え育てて欲しい。熱く未来を語ってほしい。


できるなら、現場をもっと見て欲しい。以上。
Posted by ウエッティ at 2010年03月12日 12:44
元気の子さんコメントありがとうございます。

「今まさに現場にいる介護職が介護の本質と魅力を感じられる」ようにするために、元気の子さんはどのようなことが必要だと思われますか?
Posted by kinsan at 2010年03月13日 08:22
ウエッティさんコメントありがとうございます。

「仕事は楽しく、遊びは真剣に」をモットーにしはじめている私です。
どの業界においても、仕事は厳しい中からやりがいや魅力を見出していくことが必要ですね。

最近は、実習先を探す先生方も、現場を見定めるようになってきたそうです。受け入れ先の現場も淘汰の時代に入っていることを自覚すべきですね。


また、学生自身にも課題が見られるようです。基礎学力の低下ということで・・・

親御さんや進路指導の先生から「あなたでも介護ならできるだろう」と勧められるという学生が少なくないそうです。本当に国語の補講をした先生もいるそうで、「介護は誰でもできる」というイメージが蔓延している表れでしょうね。ウエッティさんが介護の面白さを語ろうにも、その言葉の意味がわからないという学生がいる・・・深刻です。

土壌はどうやって作っていきましょう・・・?
Posted by kinsan at 2010年03月13日 08:28
kinsanへ

個人で簡単に答えの出る問題でないですが、
ちょっとした参考になるフレーズを述べます。(でも長くなるかも)

>語力・理解力の低下

 難しいことを簡単に言うテクニックが必要になると感じています。
 古今の例ですと、細井平洲―清貧で話題となった上杉鷹山の先生です。
 童門冬ニの「へいしゅうせんせい」潮出版社 などいかがでしょう。

>だれでもできるイメージ
 わたしは誰でもある程度は出来ると思っています。
 (ただし、向き不向きは誰にでもあります。)
 出来る前提として、教育は必要です。
 企業でも、営業にしろ生産現場にしろ教育します。
 心構え、手順、実践、やり直しをくり返し行います。どこまでやれるか確認していきます。

 最低条件として、人の話が聞ける感性が必須ではないでしょうか。
 感性があれば理解はゆっくりでもよいのではないかと。
 現場のものが心掛けねばと心に留めている言葉があります。
「やってみせ、言って聞かせてさせてみせ、ほめてやらねば人は動かじ」
 山本五十六の言葉です。

>土壌作り
 未来作りにいいかえられるかもしれません。やはりポイントは現場経営者と学校経営者をつなげ、
 意識を共有し、幹部社員へ伝えていく。そして、具体的に計画・行動につなげていく。
 それに官のサポートが旨く働けばよいですが、
 利権を広げる行動原理しか働かないなら、無い方がよいでしょう。

 未来作りの例としては、戦後、日本の自動車業界の発展です。
 当初、車は輸入しよう、まともな車なんて日本のメーカーは作られないと思われていたのが、
 今ではトヨタをはじめとして、世界一のメーカーを有する国ではありませんか。
 官に頼らずメーカー同士切磋琢磨した結果です。
 日本人の頑張りだと思います。

 今、世間全体で大事なものが壊れかけている気がしないではありませんが、
 歴史を見れば、もっと悲惨な時があったのですから。
 当時から比べれば、飢えることなく、教育もうけられ、家も、服も得られる。


 何事も不可能な事はありません。

 そう思っていきましょう。
Posted by ウエッティ at 2010年03月13日 11:24
ウエッティさんコメントありがとうございます。お返事おそくなりごめんなさい。

私自身、スタッフとのコミュニケーションの難しさを最近痛感したばかりです。伝わっていると思ったことが伝わっていなかった。自分自身の表現方法に疑問を持たれることだということも気付きました。

伝えたい想いを伝えられるようにすること、相手ばかりではなく、自分の側にも求めなくてはなりませんね。


山本五十六の言葉は存じています。介護は暗黙知・身体知というものをフル稼働しなくてはならない仕事ですね。しかもベストな正解が存在しない。そんな技能を伝えていくこと・・・ますます難しくなりますね。。。

>今、世間全体で大事なものが壊れかけている気がしないではありませんが、
 歴史を見れば、もっと悲惨な時があったのですから。
 当時から比べれば、飢えることなく、教育もうけられ、家も、服も得られる。


我々は自由を手に入れることで、新たな不自由も同時に手に入れた・・・


お返事になっていませんが、呟いてみました。

ウエッティさんのコメントはいつも視点の多様さによって、深い考察を与えていただきます。ありがとうございます。
Posted by kinsan at 2010年03月15日 21:17
お久しぶりのコメントです!

いや〜・・・
分かりますね。

正直、自分もヘルパーの実習で行った先では
いい思いはしなかったです。
実習っていうのは、介護の世界の現実さを
見ることももちろんそうなんですけど、
この仕事の良さと本質が伝わらなければ、
実習を受けた生徒も後には続かないですよね。

というか、自分も実習を受けた直後は
カルチャーショック?みたいな感じで
すぐこの仕事やりたい!とは思えなかったですもん。
まぁ、未熟だったんですけど(汗)

TVでも悪いとこしかあげないし。
もっといいとこを広めていきたいです。

Posted by 遠藤 at 2010年03月24日 16:58
遠藤さんコメントありがとうございます。

私は良い介護現場実習をさせていただき、色々と学びを深められました。実習担当の方も利用者も素敵な方々でした。

しかし、そのようなことは珍しいことなのかもしれませんね。

私たち現場にいるものが同じような思いを実習生にさせないように気持ちを引き締めていきたいですね。
Posted by kinsan at 2010年03月25日 17:10
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