信頼関係という言葉を整理してみました

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信頼関係という言葉を整理してみました

2012年8月25日

先日、信頼関係についてまたFacecbookで投稿してみました。
対人援助の場面では信頼関係というテーマについて『援助職側がいかに相手(利用者)側から信頼を得るか』ということに焦点が当てられていると思います。
しかし“関係”というからには双方向性であるわけで「援助職側が相手を信頼する」という視点があるはずです。
こちらの視点で論じられないのは変ではないか?という問いかけでした。


そこから、色々なご意見をいただきましたので、介護現場で使われる信頼関係について考察してみることにしました。
以下2つの切り口から整理してみたいと思います。




1.対人援助における信頼関係の目的という切り口

私が『援助職が利用者を信頼することはなぜ論じられない?』と問うたところ、一定の方々が違和感を示されました。
利用者から信頼していただく立場の私たちが、相手を信頼するということが逆説的だ、というふうに感じたのでしょう。

しかし、辞書では信頼関係について『お互いが信じて頼り合うこと、頼れると信じること、その関係』と書かれていました。やはり双方向のものです。
それなのに、利用者から私たち援助職が信頼を得る方ばかりが論じられるのはやはり変です。

信頼関係という言葉を検索すると、多くヒットするのがこのような相手から信頼を得るという一方向の信頼がほとんどです。

上司から信頼を得る、部下から信頼を得る、夫婦で信頼関係、親子で、恋人で・・・


つまり、現在“信頼関係の構築”というテーマで通例なのは、こちら側がある目的を持って相手から信頼を得るということになると思われます。
ですから、上記のような違和感が生まれるのだと思われます。

普通、プライベートでお付き合いする人で苦手な人や嫌いな人から信頼を得たいと、こちらから積極的にアプローチしていくことは想像しにくいです。
苦手な人や嫌いな人だったら、距離を持つか、関わらないというのが普通でしょう。


しかし、上司や部下、顧客(利用者や患者、クライアント)、時には家族は、たとえ苦手な相手でも関係を持たなければならないのです。そこには何かしらの目的があるからです。
すると、私のように介護という仕事においては、利用者から信頼を得ることには、その人の生活課題を“一緒”に乗り越えていくために必要な適切な援助関係を築くため、という目的があることになります。


卑しい表現に聞こえるかもしれませんが、@対人援助職は、援助をするために、相手と適切な援助関係を築かなければならないのが現実です。
もちろん、私たちも専門職である前にひとりの人間ですので、A利用者と人間同士の関わりの中で深い情緒的関与も生まれますし、情動が動き、思い入れが強くなったり、援助関係を超えたものになることもあります。
(※ただし、こうしたAの関係性が、適切な援助関係を阻害することにならないようなトレーニングが私たち専門職には必要です)


この@A両方が含まれるのが、対人援助における『信頼関係』なのだと思われます。そして、あくまでもスタートは@にあるのが私たちの『信頼関係』です。

このことが曖昧なまま解釈してしまうと、世間一般的な温かな信頼関係と適切な援助関係を混同してしまい、適切な援助関係を築こうとすることがなくなったり、相性で相手を選んでしまうというような危険性があるのではないかと思われます。
また、共に生活課題を乗り越えていくという目的を見失って、信頼関係を築こうとすることが目的に変わってしまい、単なるテクニックだけが独り歩きしてしまう危険性もあると思われます。



2.信頼関係は不確かで曖昧なものであり、プロセスであるという切り口

多くの方のコメントに共通していたことがあります。

信頼関係というものは目に見えるものではなく、不確かで曖昧である。
信頼関係を築くのは長い時間がかかるが、壊れるのはあっという間である。

これは何も対人援助のあいだだけではなく、友人や夫婦、親子、兄弟、同僚など、どんな人間関係においても当てはまるものと言えます。


また、1で見たように、信頼関係を築くことそのものが目的ではなく、その先にある適切な援助関係によって一緒に生活課題を乗り越えていくことが信頼関係の意味であるわけです。
ですから、信頼関係が築かれていくような日々の誠実な関わりのプロセスにこそ、信頼関係が見いだせるのではないでしょうか。

信頼関係は築こうとするものではなく、その過程にこそ見いだせるのではないでしょうか。




最後に、冒頭の私の問いかけについてです。
私たち介護職が利用者を信頼する、とはどういうことか?

皆さんのご意見をいただきながら、個人的に思うことは“その人の可能性を信じる”ということだと思います。

身体的能力、心理的強さ、絶望からの価値転換など、これからの可能性全てです。

介護は相手と私たちとの協働作業。その可能性を私たちが信じることからスタートするのですね。



整理してみると信頼関係、簡単に使うことは難しいですね。でも、私含めて、安易に使ってしまっている現実ですね。。。

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