現場から介護福祉研究を始めよう!

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現場から介護福祉研究を始めよう!

2013年3月25日


この度、私は『介護福祉研究』を行うための活動を始めていこうと決意しました。
現場の介護職員が、現場での気づきや疑問、取り組みをしっかり研究としてまとめて発表し、介護福祉の学問、専門性の確立を目指すのです。
そのための学びの場づくり、発表、その他の取り組みを現場の仲間と共に作り上げていきたいと考えています。
今日はこの決意に至る私の体験と、考えを書いてみたいと思います。


数年前、私は介護教育で有名なある教授の研究会で発表を頼まれました。
この研究会は、介護福祉士を育てる養成校の先生方や、介護教育の研究をされている先生方の集まりです。
私は実習受け入れ施設として、現場で実際にどのように実習生を受け入れ、指導をしているかの実例報告のために呼ばれたのです。

当時私は自事業所での現場実践と実習指導に一定の自負を持っていました。
そして得意気に「寄り添う介護を伝える」「介護の本質を気づかせる」「介護職としての心を磨く」など、自分たちの事業所の実習指導をオリジナルな解釈の言葉できれいにまとめて発表したのです。

ところが、研究会の先生方からはかなり厳しいご指摘をいただきました。はっきり言ってボロクソに言われました。
「それはどのように評価しているのですか?」
「その言葉はつまりどういうことを言っているのですか?」
「あなたのような人が介護福祉の専門性確立を遅らせているんです!」
「あなたもどこかのカリスマ介護職になりたいんですか!?」
「金山介護論でも立てたいのですか!?」
「自分たちの取り組みが素晴らしいことをしていると考えているのでしょう!?」

当時の私はかなりショックを受けたものです。
上司も私も「頭の固い先生たちは現場を知らないんだ!」と思い込むことで自分たちを正当化していました。


それから1年後くらいでしたか、色々なご縁で、介護職員基礎研修の講師をさせていただく機会に恵まれました。
それまで我流の講師を身内や地域の事業所に対して行っていた私にとっては、初めて公式なカリキュラムとシラバスを与えられての講師でした。
大学を卒業してからおそらく初めてくらい、本当に久しぶりに教科書というものを開き、読み込みました。
そこには、自分が我流でオリジナルの抽象的な言葉で語っていたことが、体系的に一般的に書かれていました。「教科書ってすごい!」そんな当たり前のような発見の連続でした。
そして、それまでの「伝えるテクニックと感じさせる熱意と現場経験という説得力だけの講師」であった自分を振り返り、恥じ入ったのです。
生徒さんたちに教科書の内容をしっかり伝えることを通じて、私自身が介護福祉士としての学びを深めさせていただいたのです。


このような自分を反省し、ここ半年は、実習指導者講習や教員講習会等に参加し、教えることや指導することを学びに行きました。
そこでもやはり「体系化」「一般化」などの大切さを学んだのです。


そして気づきました。
私が5年ほど書いてきたブログなどは、まさに自分が思ったことを好き勝手にそれらしく書いているだけなのではないだろうか?
本当にこんなことだけでタイトルのように『介護の専門性新提案』ができるのだろうか?と。
そして、あの研究会で先生方から頂いた厳しい言葉の意味が初めてわかったのです。

○○流のノウハウ伝達や、○○介護論では介護福祉の専門性はいつまでも確立しないのではないかと思いました。
もちろん、即効性や、現場をより良くしていく力として、こうしたノウハウや研修を活用することは大事だと思いますし、私も大好きです。
しかし、介護福祉全体の専門性の確立のためには、地道な『介護福祉研究』が大事なのではないか、と思ったのです。


それまで『研究』は大学の先生方や大学院の人がやるものだと思っていました。
その理由は私自身が『介護福祉研究』の重要性を学んでこなかったからです。
また、現在の介護福祉士養成カリキュラムの中には『介護福祉研究』という単元が無いという現実があるのです。
看護師の学生さんは学生のあいだに『看護研究』の意義を学び、現場に出てからも研究をすることが当たり前として教育されます。
最近お会いしたPTは「法人の研究発表会とかって私たちは当たり前なのに、介護職の人たちは負担だと言っていて驚きました」と。
確かに、マンパワー不足等、介護福祉研究を行う環境は十分とは言えません。しかし、「尊厳をまもる、自立支援、利用者主体、寄り添う」などという理想だけ押し付けられている介護職は、それを自分たちの力で具体的に積み重ねていかなければいかないのではないかと思うのです。
誰かが介護福祉士を擁護したり保護してくれるのを待つだけではなく、私たち介護福祉士自身が“自立”しなければならないのではないでしょうか。


研究は難しいことではないはず。知らないから難しいと思うのです。
看護研究の資料を見ていた時「看護師が着る白衣の色が患者に与える影響」という研究を目にしました。
看護師さんが着る白衣の色は今では様々ですが、その色が患者さんにどのような影響があるのか?より良い色は何色だろうか?という研究です。
「え!?こんなことが研究になるんだ!?」という驚きでした。

私たち現場にいる者が日々出会う疑問や持論。それを具体的に積み重ねていくことが研究なんだ!!目からウロコでした。
「小規模多機能って囲い込みだって言われるけど、囲い込みって本当に悪いことなのかな?」
「ヘルパーさんからの情報をどうやったらうまく収集できるかな?」
「夜勤者の負担を減らすにはどうしたらいいかな?」
今まで色々な介護福祉研究をされている方々の論文を拝見しましたが、本当にちょっとした疑問からスタートしているんですよね。


このような流れで、私は『介護福祉研究』を行うための活動を始めたいと思いました。
しかし、偉そうに語っていますが、実は私自身が「研究って何をどうやるの???」という状態なのです。
きっと同じような方はたくさんいるはずです。
だから、まずは「研究ってどうやるの?なぜやるの?どこで発表するの?」などなどの小さな疑問を一緒に考えていく勉強会などから始めたいのです。
今でも、○○協会、○○○学会などや、大きな法人内での研究発表会などがありますが、そういう所で発表する機会と度胸と知識が無い私のような人たちが一から勉強するところから始めたいのです。

やらされる研究ではない、発表するための研究ではない。目の前の利用者さんにより良い介護福祉を提供するにはどうしたらいいんだろう?
そんな介護職の純粋な思いから始まる、現場の現場による現場のための研究を始めたいと思います。


こんなことを考えていると、不思議なことに良縁を頂戴します。まだまだ未熟な介護福祉は色々な人の助けを借りて、自立していけると思います。
具体的な取り組みが始まりましたら、またご報告します。よろしくお願いします_(._.)_

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この記事へのコメント
初めまして
介護始めて三年になります
介護福祉士の試験を今回うけ発表まちです
施設勤務で毎年介護研究をするのですが 毎回あまり解らず参加していたように思います
また ブログ拝見させて頂き
研究の仕方など参考にさせて頂きたいと思います
よろしいでしょうか?

三年やってますが もうすぐ50になるおばさんで毎日頑張っております
よろしくお願いいたします
Posted by リックママ at 2013年03月25日 22:27
リックママさん、コメントありがとうございます。

試験結果はいかがだったでしょうか。
介護研究ができる環境にいらっしゃるのですね。今の私としては羨ましいことです。
研究することの「なぜ?なにを?どのように?」がそろって初めて研究することの意味が出てきそうですよね。

お互い、この三拍子がそろって一緒に学びを深められたら素敵ですね。
私は三十路のおじさんですf^-^;
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

Posted by kinsan at 2013年03月29日 13:55
これまでのブログで書かれていることは、深くて重要な指摘がたくさんあると思います。読んで考えることで実践を深めるテキストかなと。
逆に研究は、個別性を一般化するので、使える範囲が限定されたり、現場でこの人のケアに活かすにはどう使えばいいの?ということもでてくると思います。
研究のための研究ではなくて、現場での本人家族にとっての問題を解決するために研究があるということを忘れてはいけないと思います。研究と実践は両輪とよく言われますが、私の考えでは主軸はやっぱり現場です。また、教科書に書いてあることは、偉い先生が机の上で考えたものではなくて、現場でいい実践ができたことを分析している物だと思います。
というわけで応援してます。
Posted by もっこす at 2013年03月29日 18:13
もっこすさんコメントありがとうございます。

おっしゃること強く感じています。
現場実践をしっかりとした形にすること、現場のための研究でありたいと思います。
偉い先生が現場の良い実践を集めて分析されていることを、現場からできれば良いなぁと思っております。

ということで、今後ご協力お願いさせていただくこともあると思いますが、切によろしくお願いいたします。
Posted by kinsan at 2013年03月29日 22:35
報告です
介護福祉士 合格しましたうれしい顔
ギリギリの結果でしたが
受かったので
頑張って
これから 恥じないように 勤めて行きたいと思います
頭が ついて行かず 介護される側かと 反省も 多々ありますがこれからも
楽しんで 業務したいです
Posted by リックママ at 2013年04月02日 16:40
リックママさん、おめでとうございます!!
資格を取ってからがスタートですからね♪
頑張ってまりいましょう(^ー^)
Posted by kinsan at 2013年04月08日 23:15
お久し振りです
今回 介護研究の担当が来年発表でまわってきました
私が提案したのは
利用者の行動には意味がある
とし 制限をかけることなく行動を(行為)
軽減出来ないか
と言うことを 提案してみました
どう思いますか?
いまいちまだなにを研究としたら良いのかやはり解りません
Posted by リックママ at 2013年07月23日 20:58
リックママさん、コメントありがとうございます!

すごいですね!!私はまだまだ研究のけの字も理解していない新参者です!
リックママさんの方が一歩も二歩も進んでいてすごいです!

軽減する行動というのはBPSDのことでしょうか???

すっごく、漠然としているような気もしますね。。どうやるのか次第ではないでしょうか。。。
と偉そうにコメントしましたが、私もよくわかっておりません。

ご報告お待ちしております!
Posted by kinsan at 2013年07月23日 21:02
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