転職を通じて気づいた介護のやりがい

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転職を通じて気づいた介護のやりがい

2013年4月10日


新年度。小規模多機能型居宅介護事業所に転職して十日が経ちました。慣れない環境と夜勤復活と通勤時間の中で“老い”を自覚している今日このごろです。


さて、今日は転職に際して「心の整理」を行い、そこから見えた自分自身の「介護のやりがい」について書いてみたいと思います。


転職して10日間、触れ合う利用者、ご家族、土地、スタッフ、施設環境その他、全てが新しく、あらゆる情報がとめどなく流れ込んできます。
情報の取捨選択もあまりできず、流れ込む情報の整理で精一杯です。

そんな中、自ら情報を取りに行っている一番大きなことがあります。
それは『利用者さんの情報』です。
あまり、基本情報などを読む時間も取れないので、ほぼまっさらな状態で、認知症もある方々の“言葉”と“非言語”から情報を断片的に集めて組み合わせているところです。
全てまっさらな状態からピースを組み合わせていくので、集中力が必要で疲れてしまうこともしばしば。
しかし、今それが楽しくて仕方ないのです。充実しています。

利用者さんの、人となり、身体能力、認知機能状態、性格、希望、期待、苦しみ、後悔、関係性etc
たくさんのことを一生懸命知ろうとしている自分に気づきました。
一言で言うと『利用者さんに強い関心を寄せている』自分だったのです。


そして、認知症の利用者さんが私のことをバシバシバシバシ叩く中で、ふと笑みが溢れ
『あなた好き』
などと言われた時、信頼関係の橋が一瞬架かった時の喜びがたまらなく嬉しかったです。

身体は非常に疲れていて、体調管理に追われていますが、気持ちは非常に充実しています。



そんな充実感を覚えた瞬間、私の中に別の想いが蘇ってきました。



「(以前の会社の)あの利用者さんたちは、元気にしているだろうか・・・」

そして、今目の前で自分が一生懸命関わろうとしている利用者さんの笑顔を通して、以前の会社で別れた利用者さんたちの泣いていた顔と、それをこらえて私の門出を見送ってくれた笑顔が走馬灯のように蘇るのでした。
最期まで一緒にいたい!と願った全ての利用者さんたちを置いて、転職をしたことへの一種の背徳感に苛まれるのでした。
そして、それでも「あなたのこれからの人生を別のところで輝かせてね!頑張ってね!」「あたなたの活躍を願っていますよ」と憂いの表情で送り出してくださった利用者さんたちの顔を思いだし、胸に突き刺さるのでした。

今も、辛くて仕方がありません・・・



実は、転職を決めた約三ヶ月前ころから、私は以前の利用者さんたちと深く関わることを無意識に避けていたように思います。
仕事としてプロとして関わっている以上、私情を持ち込んで、本来やるべき利用者さんとの関わりを軽視することは恥ずべきことなのです。
しかし、
「自分はこの方々とあと少ししか一緒にいられない」
「最期まで支えるなんて言葉を言えない」
「残るスタッフと関係性が深まるように、自分は前面に出てはいけない」
「少しずつ距離をとっておかなきゃいけないかな」

そんなことを思ってしまっていたのかもしれません。しかし、そう思えば思うほど、無意識に行動に出るほど以前の利用者さんたちは私を頼ってきました。
「あんただけは最期までいてよね」
「私の最期をみてよね」
「あなたがいないとここに来たくない」

正直、どうすればよかったのか自分でもわからず、宙ぶらりんな距離感の中、利用者さんの深い痛みに触れようとせず、希望を引き出そうともせず、それまでの自分からすると、実に表面的な付き合いになっていってしまったと思いました。
自分でも、それまで利用者さんに傾けていた情熱を押さえ込むように、自己中心的な自戒を課していたと思い返します。

辞めることを告げだした時の、利用者さんから出された様々な反応。
怒り、失望、悲しみ・・・
そして、最後は皆さん、応援して笑顔を作って私を送り出してくれました。

「ここの利用者さんとはもう今までのように、深い情緒的な関係を持ってはいけない」と勝手に自分のルールを作ってしまっていた私。
でも、利用者さんは、そんなちっぽけなルールなんてぶっ壊してくれました。
喜怒哀楽全部がごちゃまぜになったまま、私を抱きしめてくれました。
私はそれまでの背徳感と、三ヶ月間利用者さんと深い関係を避けていた後悔で泣き崩れました。それでも利用者さんたちはその全てを受け止めて私を抱きしめて、叱咤激励してくれたのでした。

「ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさい、辞めちゃってごめんなさい」

何度利用者さんに言ったでしょうか。
利用者さんたちは、受け止めてくれました。一緒に泣いてくれました。そして応援してくれました。

私は幸せでした。。。



私の知人の介護職で、施設介護を退職してから、ずっと転職先を決めていない方がいました。
その方に会うたびに私は「早く介護現場に戻ってくださいよ!あなたならきっと良い介護ができるんですから!もったいない!」と言いました。

その度に知人はこう言いました。

「前の現場の利用者さんのことを思ってしまう」

当時の私には意味がわかりませんでした。辞めたのだから、次の現場で頑張ればいいじゃないか!?そんな印象でした。

その方に次にお会いすることがあれば、心から謝りたいと思います。
今、その言葉の意味が自分なりにわかった気がします。



正直、前の利用者さんたちとの別れをブログに書こうか何度も迷いました。それは、きっと自分の中で、前の利用者さんたちとの関係について気持ちの整理が出来ていなかったからだと思います。押さえ込んでいたのかもしれません。
でも、今日書けてよかったです。

今の利用者さんと深い情緒的関係をつくりあげようとしている自分。そして目の前の利用者さんに最高の介護をしようと思っている自分。

今私は、一生懸命、介護の仕事をしています。

自分の中に変な制約を作ることもなく、迷いもなく、ただ純粋に、介護の仕事ができる。させていただける。こんなに素晴らしいことはない。

自分の生業としての介護を本気になってできること、目の前の利用者さんに集中して、想いを寄せ、関心を寄せ、情報を集め、願いや苦しみを聞き、どういう生活を人生を送りたいかを聞き、一緒にそれをつくっていこうとできること。
介護の基本を一生懸命まっとうできること。

私は、自分が介護の仕事を本気になってやることができなかった期間を通じて、本気で介護の仕事をやることこそ、その中にこそ介護のやりがいがあるのだということを知りました。


前の利用者さんへの背徳感はもうありません。

彼ら、彼女らは「私たちにしてくれたように、新しいところであなたの仕事をあなたが出会う新しい人たちに一生懸命やりなさい」そして「あなたの家族を大切にしなさい」ということを教えてくれたと思っています。

今の利用者さんに、今までと同じように、そして今まで以上に、しっかり自分の役割を果たしたいと思います。
以前の職場の利用者さんたちには、信頼している後輩たちがいます。彼らがきっと、私以上の介護を全うしてくれると信じています。
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Category コラム

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