生活支援と介護の専門性

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生活支援と介護の専門性

2013年11月25日


生活支援ということと、介護の専門性とは何か?ということについて、ふと思う今日このごろの考えを書いてみたいと思います。


社会保障審議会等の資料を読んでいると、次の改正に向けて色々な議論が交わされていますね。
予防給付の地域支援事業への移行の話題などが今は中心です。

ところで、ここ最近「生活支援」「生活支援サービス」という用語を頻繁に目にします。
最初に見たのは、地域包括ケア研究会の報告書だったと思います。

地域包括ケアシステムを構成する構成要素として「生活支援」が重要な位置付になっているわけです。

ここでいう生活支援とは何を意味しているのか。

『生活支援には、食事の準備など、サービス化できる支援から、近隣住民の声かけや見守りなどのインフォーマルな支援まで幅広く、担い手も多様』
『見守り、配食、買い物など多様な生活支援サービス』
『ニーズに合った多様なサービス種別、住民主体、NPO、民間企業等多様な主体によるサービス提供。見守り、外出支援、買い物、調理、掃除などの家事支援等』
『訪問型サービス 住民ボランティアによるゴミ出し等の生活支援サービス NPO、民間事業者等による掃除・洗濯等の生活支援サービス』

地域包括ケア研究会の報告書や介護保険部会の資料などからは該当箇所を抜粋するとこんな感じでした。

ようはこうしたことを多様な担い手が支えていきましょうということなんです。


私はこれを読んでいて感じたことがありました。
話のレベルも次元も全く違うのですが「介護職に医療行為を担っていけるようにする云々の話題みたいだなぁ」と。

医療的ケアの必要性が高まっている人々の増加、足りない人材、グレーゾーンでやらざるを得ない介護職。医療行為の一部を介護職にも担ってもらいましょう。

という話題と

今後は家事支援その他の生活支援サービスは介護事業者ではなくてボランティアやNPO等多様な担い手にやっていってもらいましょう。

前者と後者は背景となる課題や財源、目的などで同じ話題にできることではないのですが、印象として“担い手の裾野を広げよう”ということが同じように感じたのです。


で、前者と後者で決定的に違うことは何かと考えると、前者は担い手の不足、後者は財源の問題、なのだと思います。


そう、ですから、介護保険制度その他、これまで介護職という専門職が担っていた生活支援サービスが財源が厳しいから給付として出せないよ、だから安価にやってくれる人たち、もしくは保険を使わないところで担ってくださいよ、という話なわけです。


あれ?これまで一応プロの仕事として家事援助などを行ってきた私たち介護職ですが、そこにはお金を出せないから、あなたたちではなくて別の主体にやってもらいましょう。
別にやってもいいですよ、でも財源は期待しないでくださいね。みたいな。


何が言いたいか?介護の専門性として行われる行為は、制度や財源によって区分けされていくものなのか!?という疑問です。
医療行為に関しては、医療職が担おうと、介護職が担おうと一定のレベルは要求されます。
しかし、今回多様な実施主体に、と言われている家事援助等の生活支援サービスでは、質の担保に関する話題は聞いていません。財源の話題だけです。

例を挙げるとすれば、保険給付で行われる介護職による買い物、自費で行われる買い物、多様な担い手による買い物に差はあるのか?

いや、無い。だって質の話は出ていないから。だから多様な担い手でやっていきましょうという案に対して財源での議論しか起きないわけです。


振り返ってみるに、私もこれまで介護の専門職として、お弁当を届けたり、ゴミを捨てたり、安否確認の訪問をしたり、掃除も洗濯も、買い物も外出支援もしてきました。
それが本当に保険給付に値する専門的職種によるプロの仕事だったのか?と問われると・・・
いや、そもそも、保険給付されるから専門的仕事になるのか?自費だったら専門的ではないのか?


介護の専門性において、ここでいう生活支援について、私たちは自分たちから手放されていくこれまで担っていた仕事に関して「いや、これは給付に値するプロの仕事です!」と専門性を追求していくべきなのか?
それとも、「多様な実施主体で担えることは任せて、私たちはプロだからこそできる専門性を新たに構築していくべきだ!」と別の専門領域を見出していくのか?


介護という仕事は水のようです。
生活に関わる仕事ですから、その範囲が広範です。
水の中に、制度という時代の枠を置いたとき、その枠の中でできる介護の専門性を追求するのか。
いや、そもそも水というものの本質に介護の専門性を追求するのか・・・


私はどちらでもなくて、そもそも水という本質を問うていく中で、実は枠組みを主体的に変えていくということが真の意味で必要なのではないかと思います。
枠は与えられるものではなくて、現場から変えていく。ソーシャルワークとしての介護。
認定介護福祉士の流れや地域包括ケアシステムでの話を見ていると、個別ケアから地域支援まで、介護が担える領域は多様です。

財源や制度に左右される専門性ではなく、当事者のアドボカシーの結果として時代とともに変遷し創造されていく専門性でありたいなぁと思います。



ちなみに、介護福祉士の新カリ教科書を見ると、介護福祉士が行うことを「生活支援」とか「生活支援技術」と呼ぶようになっています。
生活支援は介護福祉士の十八番なのに、別義の生活支援が出回っている。両者の区別は説明できるようでありたいですね。
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