ユマニチュードに悔しさを抱いた全ての介護福祉士へ

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ユマニチュードに悔しさを抱いた全ての介護福祉士へ

2014年7月21日


昨日放送されたNHKスペシャル

これまでNHKで放送されていたものも含む、認知症に関する最前線を多角的にまとめたものでしたね。

放送後、ネット上では特にユマニチュードというフランス生まれのケア手法に対して悔しさを中心とした意見が多く書かれていました。

「我々介護の現場ではすでにやっていることだ」
「何を今更」
「海外からきたものを有り難がる日本の悪いクセだ」

それに対して

「日本の介護現場の発信力を反省」
「言語化が弱い」
「医療のヒエラルキーに反発(ユマニチュードを解説されていたのが医師だったので)」

という反省も込められた悔しさの意見も目立ちました。
あくまでもネット上の一部の方の反応しか見てませんが。


私が強く関心を持つのは、こうした悔しさを覚えた同業の仲間は、ここからどんなアクションを起こすのだろう?ということです。
小さな一歩でもいいから何かが動き出すのではないかと期待しています。
しかし、何をしてよいかもわからず、悔しさを抱えて悶々としながらまた日常に戻っていく可能性も強いでしょう。

私も実は同じことを考え、ずっと悶々としていました。そして悶々としている、このままではいけないと言いながら日常に戻っていました。
そんな中で私なりに考え、誰でもできる小さな一歩、しかしできる確実な行動に気付いたのです。
皆さんでも出来ることです。


それは


介護福祉士会に入会することです。


「えっ!?介護福祉士会って何してくれるの?」
「なんか微妙そう。自分の周りにあんまり入会してる人いないし」
「入会金とか払いたくない」
「入会すると何かメリットあるの?」

こんな声が聞こえてきそうです。
というか、私もこのように考えていました。

なぜユマニチュードに覚えた悔しさへのアクションが介護福祉士会なのか?そのことについて書いてみたいと思います。



私がこの業界に入ったのは、介護保険制度が始まったばかりで、民間の介護企業が華々しくデビューし、新しい時代の幕開けを感じさせていた頃でした。

しかし、末端の現場介護職である私は、書籍や学校で学んだ理想の介護と現実のギャップに悩んでいました。
正しい介護、良い介護が個人ごと、先輩ごと、管理職ごと、事業所ごと、法人ごとに違っていて、何を信じれば良いのかわからなくなっていました。
書籍や学校の学びがまさに机上の空論に感じられたのです。


そんな中、カリスマと呼ばれて全国で介護の公演をしていた方の話を聞く機会がありました。
当時、五里霧中だった私にとって、自分が言葉に出来ずに抱いていた感覚を言葉にしてくれたそのカリスマに一気に魅せられていきました。
カリスマが言っていた言葉を同僚や事業所で多用し、書籍を読み漁りました。

カリスマの元には多くの“熱い人”が集ってきました。そこでの出会いがまた新しい刺激になり、理想の介護を語り合う外の出会いが一種の麻薬になっていきました。
逆に事業所内の同僚たちとは温度差が広がっていきました。
そのことが出会いの場へさらに私を駆り立てたのでした。

そんな刺激を受けた記憶を書き残していったのがこのブログの始まりでもありました。

現場で利用者さんと向き合い、熱い人と語り合い、発信することが何かを生み出すと考えていました。



熱い人たちは、熱さにも色がありました。立場の違いでその色の違いが鮮明になり、衝突したり批判し合うこともありました。
そしてたくさんの人が意見や価値観の違いを乗り越えて想いの共通点を探す対話の集いの場を開催するようになりました。

全国各地、北は東北、南は九州の方までがご参加下さいました。


しかし、私はこのブログのテーマである介護の専門性に近づけないジレンマを抱えました。
そして自分の地域の人、普段現場レベルでやりとりする事業所の人が集まらないことに不安を感じていました。


また同時期に、それまでの活動のご縁でアカデミックな場で介護について話す機会を頂きました。
そこで研究者の方々、教育者の方々にコテンパンに叩かれたのでした。

「持論のゴリ押しですね」
「意味を説明して下さい」

「あなたのような熱に浮かされた人やカリスマが、また介護の体系化、学問としての確立を後退させる」

と言われました。

職場の先輩に言われたことも「学ぶ意欲はすごいんだけど、地に足がついてないね」と。


私はこの頃から、色々な研究会や学会なるものに足を運ぶようになりました。
そこで地道な現場の研究や発表という場を知ることになりました。

ただ、様々な学派のようなものがあることも知りました。


そして、介護の専門性の確立、体系化、現場の声を発信する、利用者や国民に貢献できる最も有力な場はどこだろう?

と考えた結果、入会率が一桁という介護福祉士会という職能団体に決めたのです。

介護福祉士会は私たちに何かをしてくれる会ではありません。
私たちが介護福祉士会というものを通じて、日本の介護を作り、発信し、現場の声を国政に届けるというツールなのだと私は考えています。

力のある人なら独力でも良いかもしれません。他の多くの研究会や団体に所属することも良いと思います。

ただ、多くの現場介護職にとって、最も身近で、敷居の低い、そして入会が簡単で継続できる場で、臨床、研究、教育が密接で、日本全国どこでも通じる場は介護福祉士会だと思います。
そして、現場や関心の度合いによって所属が異なる会派、学術団体とは違い、介護福祉士という職種にある限り軸足を置き続けることができる職能団体だからです。


ユマニチュードがどのような経緯から生み出されたものか詳しくは存じませんが、少なからず現場レベルでの実践を丁寧に言葉にしたものでしょう。
そうしたことを自分の現場でも行うことを支援してくれる可能性があるのも介護福祉士会だと思います。
そして、認知症、などに限らず、広く私たちの仕事を横断的に考えられる場であることもお勧めする理由の一つです。


ユマニチュードは確か昨日が二回目の放送です。一度目はクローズアップ現代で30分枠で放送された記憶です。その時は悔しいという表現はあまり目にしませんでした。
今回は私たち介護職のケアという本分を医師が語ったから悔しさを覚えたのではないでしょうか。

今の医師や看護師が一定の社会的地位と現場で患者さんや利用者さんに寄与する力を持っているのは、職能団体や研究会、学会などが臨床、研究、教育を密接にして実践を積み重ねてきたからだと思います。

介護にそうしたことは合わない。
研究のための研究になる。
既得権益の温床になる。

という声も多いと思います。

しかし、介護はまだそんなレベルではないはずです。毛嫌いしている間に海外から、他職種から、私たち介護職の本分を語られ悔しい思いをするくらいなら、小さな一歩を踏み出すことが必要だと思います。
会費がもったいない?
きっと私がそうしたように、ユマニチュードなどの研修に気付かないうちにお金を払っているかもしれませんよ。

介護業界に限らないのかもしれませんが、日本は、自分たちが持ち、生み出した様々なリソースに気付かず見過ごしていることが多いと聞きます。
日本の介護現場で受け入れられなかった癒し系の介護ロボットなどは、メーカーが海外に輸出し、現地で臨床研究とエビデンスを重ね、日本に逆輸入されることが近いといいます。
和魂和才があるのに、洋魂洋才になったら今以上に悔しい思いをするはずです。


カリスマはいらない。現場の実践者達が共に現場で実践を真剣に行い、積み重ねる時代に介護は突入しなければなりません。
まずはホームページからのぞいてみませんか(^−^)

公益社団法人 日本介護福祉士会ホームページ
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この記事へのコメント
検索から偶々辿り着いたのですが過去記事までとても興味深く読ませていただきました。
3/1に介護福祉士実技試験を受けてきます。いずれお仲間に加えさせていただけるよう、頑張ってきます。
Posted by ysd at 2015年02月17日 04:18
ysdさん、コメントありがとうございます。

ブログにご来訪ありがとうございます。私のブログも7年程たってます。自分自身の成長の証として、過去の記事も含めて、ご意見いただけたら幸いです。

お互い、介護職として頑張りましょう!
Posted by kinsan at 2015年02月28日 20:16
はじめてコメントいたします。
ユマニチュードは素晴らしい!と感じている一人です。
高齢者介護に携わりたったの一年ですが、ユマニチュードの基本が広がれば
素晴らしい、と思っています。
皆様、いろんな実践、経験をされており感じ方はそれぞれで良いのではとおもいます。
今後も、記事を読ませて頂きblogへも参加させてください。
取り急ぎコメントさせて頂きました。
Posted by こぶたぽんきち at 2015年03月06日 13:40
こぶたのぽんきちさんコメントありがとうございます。
お返事が遅くなりましたことお詫びいたします。

ユマニチュード、しっかりと学んでいないので外から私は批評することはできません。
世にある知識技術は結局利用者さんの利益になるものとして還元されるならば
どんなものでも良いのではないかとも思います。

しかし、それを使いこなす私たち専門職にはそれ相応の専門性が身についていなければ
なりませんよね。

日々精進。私も生涯学習頑張ります。

これからも遊びにいらしてくださいませ。
Posted by kinsan at 2015年03月31日 08:17
明日2017年3月5日の京都大学のシンポジウム、参考になるのではないでしょうか。
認知症ケアを問い直す:人間らしくあるということ〜ユマニチュード〜というテーマみたいです。
京都大学こころの未来研究センターのホームページをチェックしてみてください。
ユマニチュードの先駆者と京都大の研究者が議論するみたいです。
京都大の研究者に長年医療ソーシャルワーカーをされていた人がいるみたいで、厚労省の委員とかもされている人が、ユマニチュードをどのように見て、話をするのか、聴いてみたいと思っています。
Posted by 風来坊さん at 2017年03月04日 22:35
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