介護の専門性新提案の利用者と家族のニーズが異なるケースのリンクについて
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利用者と家族のニーズが異なるケース
介護の仕事をしていると利用者のニーズと家族のニーズが違うという場合がありませんか?わかりやすいところで言えば“食事制限”。
利用者は食べたいものでも、家では家族が利用者の健康の為に食べることを制限していたりします。糖尿病等が当てはまりますね。
最近うちで悩んでいるケースは90代女性のAさんです。
コミュニケーションは良好で、食事の準備や洗濯物を干したりといった手伝いをしてくれる方です。小柄で身体的に大きな問題はありませんが、年相応のゆったりとした動きをされます。
このAさんのご家族は、Aさんの食事量がいつも少ないことをとても心配されています。家でもたくさん動いて、外で散歩して、とにかく動いて体が衰えないようにAさんに頑張ってもらおうとされています。そして、栄養のある食事をたっぷり食べてもらおうとしています。
しかし、小柄で活動量も少ないAさんにとって、その“たっぷりの食事”が苦痛になっているのです。
「家に帰って夕飯をお嫁さんが一杯作ってくれるから、デイサービスのお昼ご飯はできれば食べたくないの。お腹がポンポンではちきれそうだから・・・」
デイの昼食でAさんはいつも食事をほとんど召し上がりません。というか食べられないのです。
しかし、デイで召し上がった食事量をご家族が知ると、家で「何で食べないんだ!?」ともりもり食べさせるそうです。
デイでもしっかり食べるように言われている様子です。ある日デイで昼食を吐き出しそうなのをこらえながら流し込んでいるAさんの姿がありました。スタッフの声かけにも「大丈夫、食べないと家でまた怒られるから」とのこと。
Aさんにとって食事が楽しみではなくて苦痛になっている・・・
もちろんご家族はAさんにいつまでも健康でいてもらいたい、という想いから食事を食べさせることなのは言うまでもありません。
しかし、専属の管理栄養士の見解から言っても、Aさんの食事量は栄養素的にも年相応であり、専門家から見るかぎりではそれほど問題のある食生活ではないとのこと。
その辺りの専門的見解や、Aさんの身体状況、気持ち等を、ご家族にどう伝えるか・・・
本人のニーズもご家族のニーズも100%満たすことは難しいものです。
とにかく、私たちはAさんの毎回のデイでの食事量をチェックし、栄養素等のデータも合わせて統計をとっています。同時に、Aさんのデイでの活動量も考えて、それがその日の食事量にどのように影響しているのかも集計しています。それをご家族に伝える予定です。
利用者の想い、利用者を想う家族の想い。同じ家族でも“介護”という状況になった時、それぞれに乖離が生まれることは多々あります。
その両者に関わり合いながら存在する私たち介護職。両者の想いを汲みながら、両者の想いをお互いに伝え合い、両者が存在することを大事にする。難しいながら避けては通れない介護職の大切な仕事の一つですね。
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Category 介護の専門性とケア論
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